犬の尻尾の出血の原因(強迫性神経症・皮膚炎・興奮)の改善方法

ソリッドゴールド

犬の尻尾が出血してしまうのは細く傷つきやすいため、ふとしたきっかけでも出血したりします。
出血が繰り返されたり、尻尾の傷を放置すると場合によっては化膿したり、最悪のケースでは尻尾が壊死してしまう恐れもあります。
犬の尻尾の出血の原因と改善方法について詳しく解析します。

尻尾の出血が「強迫性神経症」原因・改善方法

子犬が自分の尻尾を追いかけたり、甘噛みしたりして遊ぶ姿はよく見かけます。
しかし成犬になっても自分の尻尾を追いかけ、時には強く噛んで傷つけてしまう子がいます。
そのような行為が何度も繰り返される時、犬は遊んでいるのではなく異常行動をとっている可能性が疑われます。

犬が尻尾を追い続ける・噛むなど意味のない行動を執拗に繰り返すのは、一種の自傷行為にあたり、「強迫性神経症」と呼ばれています。
強いストレスや欲求不満が、尻尾を追う行為によって表現されているのです。

放置すると異常行動はエスカレートし、繰り返し尻尾を噛むことで尻尾の毛が抜け落ち時には自ら噛みついくことで傷を負い、尻尾から出血してしまうのです。

犬はデリケートな生き物であり、環境の変化に敏感です。
たとえば家庭に新しく犬が増えた時などには、新しい犬との関係づくりや、その犬との相性などによって大きなストレスを受けることがあります。
新しく飼い犬を増やす際には、先住の犬の精神的なケアを第一に考えることが大切です。
新しい犬ばかりをかまうようなことは避け、二匹の関係がスムーズに構築されるようにアシストしましょう。

また、「しつけ」と称して叩いたりぶったりするような「体罰」は決してしないでください。
体罰は犬に言うことを効かせるために効果的な方法ではないばかりか、叩かれた犬に恐怖心と強いストレスを植え付けてしまいます。
虐待された経験を持つ犬が尻尾を噛み、出血する例が多く報告されています。
このような犬たちはストレスにさらされ続けているために、異常行動の程度は深刻で時には出血が止まらないほど尻尾を噛み、尻尾が壊死してしまったケースも見られます。

ほかにも、十分に運動させていなかったり、日常的なコミュニケーション不足から犬が欲求不満の状態に陥り、強迫性神経症を起こしていることが考えられます。
あるいは反対に、犬を構いすぎたりきちんと社会化をしてあげられていないと、犬は飼い主とわずかな時間でも離れることで強い不安を感じ、尻尾を噛み、出血するという自傷行為に走る場合があります。

犬と適切な距離感をたもち、正しくコミュニケーションをとってあげてください。
精神的に安定することで自傷行為は収まり、繰り返す尻尾からの出血も止むはずです。

尻尾の出血が「皮膚炎」原因・改善法

アトピーや食物アレルギーなどが理由で皮膚トラブルが生じた時、首や尻尾の付け根などに局所的な脱毛が見られる場合があります。
犬は毛の抜け落ちた尻尾を気にし、その箇所を舐めまわしてしまうことで出血するパターンです。

このような場合、まずは病院で獣医師の診断を受け、皮膚トラブルの原因を特定することが先決になります。
先天的なアトピー性の皮膚炎の場合、炎症を抑える薬の投与による内科的な治療や、アレルゲン(アレルギーの原因となる物質)から犬を遠ざけるなど、日常的な対処を長期間に渡って行うことによって症状の改善をねらいます。

ほかにも、食物アレルギーが原因で皮膚にトラブルが起こることが考えられます。
この場合にもアレルゲンを特定し、遠ざけることが具体的な対処法となります。
今与えているフードとは違う食材をメインに使用したフードに変えてみる。
あるいは、添加物などを含まないプレミアムフードに切り替えるなど、食事内容を見直すことでアレルギー症状が軽減するかもしれません。

抜け落ちた毛の回復にはある程度時間がかかると考えられますが、次第に毛が生えそろえばその箇所を舐めまわして出血することはなくなるでしょう。

尻尾の出血が「興奮」原因・改善法

待ちわびていた飼い主さんが帰宅した際、興奮のあまり尻尾を振りすぎて、家具やドア、壁などに強くぶつけて尻尾から出血してしまうこともあります。
尻尾が長く、細い犬種に多く見られる原因ですが、犬種に限らずどの犬にも当てはまり得ることです。
毎日の帰宅の度に出血を繰り返せば、傷の治りは遅くなり、癖のようになってしまうことがあります。
そうすると傷口から化膿したり、尻尾の先端が壊死する危険性が出てきてしまいます。

犬の尻尾の筋肉は「不随意筋」、つまり意識して動かされる筋肉ではないため、飼い主の帰宅時に尻尾を振らないようにしつけることは不可能です。
改善方法としては、たとえば尻尾をぶつける位置の特定ということが考えられます。
それが家具であれば位置を移動する・タオルを巻いて衝撃をやわらげるなどの対策をすることで、尻尾からの出血を抑えられるかもしれません。

あるいは、帰宅時には飼い主さんが速やかに広い場所まで移動し、尻尾がぶつからないようにしてあげる。犬が落ち着くまで尻尾をガードしつつ抱きしめてあげる、といった方法もあるでしょう。

それでも興奮して尻尾をぶつけてしまい、出血が止まらないようであれば、やはりこの場合も物理的に尾を保護する方法が有効になってきます。
ワセリンなどの軟膏で尻尾に潤いを与え、その上からテーピングを巻きましょう。

尻尾の出血は放置しないことが大切。スパイラルに終止符を

尻尾からの出血の様々な原因と改善方法についてご紹介しました。
いずれのケースでも、尻尾の化膿や壊死といった最悪の事例を避けるためには、今ある傷を治すことが重要です。適切な対処で愛犬の尻尾を守ってあげたいですね。