多頭飼いのメリット・デメリット |1匹と何が違う?

多頭飼いは、それぞれの家庭でメリットとデメリットが背中合わせです。多頭飼い歴10年の経験をもとに多頭飼いについて考えてみました。犬種や性別によっても多少の差があります。それでも一つ言えるのは、飼い主の心配り一つで、多頭飼いにはメリットの方が多いということです。もちろん、デメリットと思えることも365日のお世話の中では感じることがあります。

多頭飼いのメリット

家庭の中で一つの群れを作って生活をすることが、多頭飼いのメリットです。いつもそばに家族がいるという安心感から情緒が安定することが狙いです。私自身も、長く多頭飼いをしていたことで1頭1頭が救われていることを肌身で感じています。もしも1頭だけでずっと長年暮らしていたとしたらどうなっていただろうと思う時があります。一頭飼いの場合には、飼い主の気持ちは何でもダイレクトに伝わることでしょう。逆に、過剰な心配を繰り返すきっかけにもなると思うのです。

私は、最初に先住犬とは2年間、1頭だけを家族として過ごしてきました。初めての犬生活の中で、小型犬ということもあり常に、神経を尖らせて、ちょっとしたことでも心配で獣医さんのところに駆け込んだものでした。その場に他の犬がいないということはすべての標準がその子だけになってしまいます。愛情をたっぷりと掛けてあげられるというメリットも最大にあります。どこに行くときにも気軽にその子だけを車に乗せることで日本全国、どこへでも旅をすることもできました。それでも、ふと表情を見たときに一匹の寂しさのようなものを感じ取りました。やはり仲間がいた方が楽しいのでは?と考えて、2歳のときに妹となる家族を迎え入れました。

先住犬が多頭飼いになって感じたメリットは?

初代の先住犬と後輩犬の年齢差は2歳違いでした。まずは劇的に遊びの幅が広がりました。子犬は何をしていても先住犬に仕掛けてくるものです。それに応じているうちに遊びに興じるという時間が過ごせたのは良かった点だと思います。自分は一人ではないんだという安心感と、ふと目線を運べば自分以外の犬がそこにいる環境が実現しました。

人間とだけの生活を送ってきた先住犬にとって、小さな群れですが犬同士で暮らすことには喜びを感じていたように思います。若干病気がちでしたが、病院への通院も後輩犬も一緒に連れていきました。辛いことも、しんどい日にも、多頭飼いをしていることで、飼い主自身も救われて先住犬も、気がまぎれることも多かったように今思い返します。

多頭飼いのデメリット

犬と人間だけの単体の暮らしの場合に比べるとデメリットという点も否めません。もしもデメリットを真っ先に挙げるとすれば、飼い主側の事情として、動物病院での予防接種やワクチンの時に、一度に大きなお金の出費があることです。これは頭数や給料日に合わせて少しずつ、ずらすなどして解決できる問題でもあります。

多頭飼いをしている分、犬にかかってしまう経費は常に2倍、3倍になるのは当たり前のことです。だからと言って犬の生活の質を下げたくないと考えるのは当たり前の飼い主感情です。家族の収入と多頭飼いのバランスを常に考える必要があることは、デメリットの一つになります。ただ自分が選んだ家族たちです。責任を持って暮らしながら、どこかで折り合いの付くものでもあります。

飼い主さんの気持ちの配分

あくまでも先住犬を優先することが群れ社会でのルールです。それでも先住犬がおとなしく利発なタイプであればあるほど、飼い主は年下の後輩犬の世話に追われるものです。文句ひとつ言わないような表情をしていたとしても、先住犬は心のなかでは飼い主さんを取られたと感じている場合も多くあります。それは何よりも、多頭飼いのデメリットです。それを感じさせる飼い主さんは、多頭飼いには向いていないと断言できます。

どれだけ可愛い子犬であっても、あくまでも何もかもが二番手でないといけないのです。それが先住犬の望みでもあります。気持ちの配分が難しいのは、多頭飼いを始めて犬同士の相性が今一つ合わない場合です。連日のケンカが絶えないというときにはドッグトレーナーに相談をするなど、第三者のヘルプをお願いしてください。せっかく多頭飼いを始めたわけです。円満に暮らせるような努力をすることが大切なのです。このように広い意味で気苦労が絶えないという点もデメリットに数えられると思います。

犬に相性ってある?相性が悪くてもそのうち打ち解ける場合

最初はテリトリーを汚されるというような恐怖心から、徹底的に後から来た犬を敵対する場合もあります。この経験は私もしました。その時には女の子同士でしたが、先住犬の方が億秒で人も犬も嫌いというタイプの子でした。そこに子犬というは、その子にとっては許容範囲をはるかに超えていたようです。その後半年ほど、子犬が近くに来るだけで、徹底抗戦をしていました。

それでも、初代の先住犬が亡くなった途端に、2頭は寄り添うようになりました。家族が居なくなったという寂しさや、群れで生きていくためには和解も必要と悟ったのでしょうか。まるで人間社会の縮図を小型犬の社会に見ました。今の時点で相性が悪いと感じていても、家族の中で、楽しいこと哀しいことを繰り返すたびに、関係性は変わっていく可能性も高いわけです。

多頭飼いする時の心構え

多頭飼いをするにあって飼い主が心得ておくべき点が3つあります。これは真摯に受け止めて飼い主としての自覚を高めてください。

性別の組み合わせを考える

性別が違う犬同士を同じ屋根の下で暮らさせることには避妊や去勢の必要性が常に生じることを忘れないでください。

先住犬は何があっても優先する

先住犬は何を置いても一番偉い存在です。群れの上の立場です。だからこそ飼い主さんは、愛情をかけて先住犬には接してください。

サイズを考慮した多頭飼いをする

先住犬よりも一回りも大きなサイズの犬を迎え入れるなど、極端な選択を避けてください。後輩犬が来るというだけで、ストレスを感じる場合も多いわけです。先住犬よりも少し小ぶりなタイプの子犬を選ぶと何かと安全でしょう。

予期せぬ妊娠

性別が違う犬同士を家庭の中で自由に過ごさせることにはリスクが伴います。知らない間に交配をしてしまい子供を産む予定もないのにいきなり雌犬の方が妊婦になることもあります。

悪戯の激化

先住犬がおとなしいタイプでも、後から来た犬がやんちゃで活発な場合には、共同作業をしてしまい悪戯熱がヒートアップすることも考えられます。良いお手本になっても、悪い実践もならないように、悪戯を仕掛ける側を根気よく注意し続けましょう。

想定外の怪我

一人で過ごしていた時には想像もできないような外傷を負ったときには、傷つけた側の犬を責めたくもなります。それでも、環境が整っていない状態で起きた事故の場合にはすべて飼い主の責任です。

多頭飼いのコツってある?

どの犬にも適度なしつけを入れる

多頭飼いにはマナーが必要です。ある程度飼い主の号令で動けるようなレベルにまで犬質を高めておくと、多頭飼いをするときにも気持ちが幾分、楽になるものです。

序列を重んじた暮らしを徹底する

飼い主さんの采配で常に先住犬を先頭にして、序列を重んじた暮らしをしてください。そうすることで後輩犬も、順番を少しずつおぼえるようになります。

各自のゲージを持つことは大事

自分だけのスペースを持つことは犬にとっても大切な生活環境です。自分だけの空間でリラックスできる瞬間があるほうが、多頭飼いはうまくいくものです。

まとめ

多頭飼いのメリットとデメリットを考え合わせて、飼い主さんが思い描く多頭飼いを成功させてください。何よりも必要なのは飼い主さんの心配りだと思います。